池袋の夜はビターだったが…。40歳、初パパ活で「理想の女性」の選び方に気が付いた！

（グラスを置いて、少し照れ笑い）うわ、その話か。これがマジ面白かったから聞いてくれよ。疲れたけど、なんかすごく大切なことを学んだ気がする。理想と現実、的な？

まずさ、なんで俺がパパ活始めたかっていう、そもそもの話からしていいか？

ありがとな。
・・・まあ、奥さんとの関係だよ。今までにも、かなみに言ってきたけど。子どもが生まれてからさ、性生活が完全にゼロになったよね。もう何年も。でもさ、40歳になって、ふと思ったんだよ。このまま、男として女性とのセックスなしで人生終わっていいのかって。

ダメだろ。俺、人生経験上、まともにエッチしたのって数人だけだったし、もっと他の女性を知りたい、男性としての自分を「再起動」させたいっていう、なんかすごく切実な危機感だったんだよな。

話の腰を折るんじゃねぇよ！

そう。
今まで、パパ活系とかそっちのアプリとかもやったことあるんだけど、アプリの加工写真にやっぱり騙されちゃって。風俗で失敗したときの記憶がよみがえるんだよね～。写真と全然違う太ったおばさんが出てきた。

その話すると長くなるから今度にして。
で、ユニバース倶楽部だよ。あそこは女の子がスタジオに撮影に行かなければならなくて。加工なしの写真が何枚もあるんだよね。それに身長とか体重もちゃんと書いてあるから、俺の嫌いなぽっちゃり系を引かずに済むんだよね。

全国のぽっちゃりさん、ごめん。で、その俺のパパ活の記念すべきデビュー戦は、夏の終わりの池袋だった。

相手は「山口かな」さん（仮名）。ユニバース倶楽部の写真では、白い膝上ワンピースが似合う、夏らしいちょいエロな美人って感じ。茶髪で、よく言えば「茶髪の上戸彩」みたいな雰囲気。プロフィールに30歳前半のシングルマザーって注釈があった。

ドキドキどころじゃなかったよ。そわそわしっぱなし。相手が来なかったらどうしよう、写真と全然違ったらどうしようって。過去に風俗で写真詐欺にあった経験があったから、その不安がデカくてさ。

待ち合わせ場所の池袋のPRONTO前で、待ち合わせの18時になっても……来なかった。そこに一本の電話。「5分遅れる」ってさ。最初のパパ活は、遅刻から始まったわ。

5分後に実際に現われた山口さんは……白いワンピースじゃなかった。俺と同じ、ジーンズ姿。

で、写真の「茶髪の上戸彩」よりは、全体的にちょっと疲れた印象で。顔立ちは悪くないんだけど、なんかこう、プロフィールの「華やかさ」がゴッソリ抜け落ちた感じ。

まあ、スタジオで着飾った服を、待ち合わせに着てくるわけないよなって、そこでパパ活のリアリティを学んだよ。後で知ったけど、何なら半分以上はスタジオで撮影時に貸し出した衣装だよ！

池袋北側の飲み屋。ホテル近い方が便利じゃん。

そこで色々と話を聞いたら、彼女、プロフィールに書いてあった美容サロンの経営者じゃなくて、実はフランチャイズのSV（スーパーバイザー）だった。そして、パパ活でお金を貯めて、看護系の大学に通いたいんだって。

そうなんだよ。美容系から看護師への転身って、地に足が着いてるっていうか、夢に現実味があるだろ？ 「頑張ってね」って素直に応援したい気持ちが湧いたよ。

あと、お子さんを夜の23時まで預けられる駅前の保育園に入れてるとか、飲んだ後も車で帰っちゃうことがあるとか聞いて、「おいおい、それは危ないだろ！」って、普通に友達みたいに話してた（笑）

一時間半くらい飲んで、意を決して「この後どうしますか？」って切り出した。心臓はドックンドックン。断られたらもう立ち直れないと思ってた。初回から断られたら、ある意味トラウマ。

（無視）
そしたら、「是非行きましょう」って。嬉しかったな。3万円で話をつけて、ホテル街へ。（ここだけフィクションだよ！自由恋愛なんだから）

いや、3万円はたぶん安い方なんじゃないかと思う。あらかじめ色々なサイトでひたすら研究したのと、あとお財布的にそれが限界だった。今回はシングルマザーだし、3万円で行けるだろう、との読みもあったのだよ。

結局支払った総額で考えたら、紹介料が今回は33,000円、ご飯代で10,000円、交通費で10,000円、ホテル代が7,000円、お手当で30,000円……。合計で90,000円も掛かっていることになるね。

まぁ、少しでも出費を抑えるなら、お手当については交通費で先に10,000円渡したから、+20,000円の、合計30,000円でご検討いただくとか、そういう手はあると思う。

あとはやはり、1回で終わらずに2回目以降も会い続ける人を選ぶこと。2回目は紹介料も交通費もいらないから、ホテル7,000円、食事で10,000円、お手当30,000円の合計でも50,000円以内で収まると思う。

（少し顔を赤らめる）もう、激しく緊張して大変だった。風俗の一回を除けば本当に5年ぶり。まあ、セックスも一種の儀式だと思って心を無心に、お互いにシャワーを浴びて、布団に入って……。

笑い事じゃない！ 男性は緊張すると萎えちゃうんだから！ この辺の対策の話はまたいずれ語るとして……

そこでまた現実を突きつけられたんだ。元々ユニバース倶楽部のプロフィールで掲載されていた白のワンピースにめちゃくちゃ惹かれていたから。俺の「ヤリたい女」のイメージとは裏腹に、いざ山口さんのバスタオルをはいでみたら……

胸も小さく、腰のくびれもほとんどない。本当に「ただの30代半ばのサロンのお姉さん」だった。プロフィール写真に、どれだけ自分が期待していたかを思い知らされたよ。何ならへそピアスまでしてたし。それでも、風俗の巨体が出てきたトラウマよりは全然マシだけど。

まあ、その日は緊張のせいか、彼女をイカせることはできなかったけど、俺は無事に果てることができた。5年ぶりに男性としてちゃんと機能したってことが、何よりホッとしたよ。

その後がさ……拍子抜けなんだ。彼女はさっさとシャワーを浴びて着替え、余韻も何もない。「今日は楽しかったです、また行きましょう！」って、営業スマイル。

そう。そのビジネスライクな態度に、俺は寂しさを感じたんだ。俺がパパ活に期待していたのは、風俗とは違う「心と心が通い合うようなもの」だったってことを、逆に教えてもらったよ。

実はそうなんだ。そうだった、と気が付いたんだ。俺は、その場限りの割り切った関係じゃなくて、「恋人的なお付き合いはしないけど、人間として好きになるような関係」を求めていたんだとわかった。

大幅にね。山口さんみたいなギャルっぽい人じゃなくて、清楚で真面目な、乃木坂46みたいな見た目が好きだ。体型も、細い子がいい。そして、会話を楽しむためにも、次は大卒でオフィスに勤める社会人にしようって強く思ったよ。

そ、それはそうなんだけど。とりあえず、ユニバース倶楽部は女性の登録者が7,000人以上いるって公式サイトに書いてあるから、「乃木坂46」はいなくても、原石みたいな子が居ないか、探してみようと思う。

（かなみの笑顔を見て、ビールを飲み干す）おう、わかった。次こそ、俺の求めている理想の女性を探して、また笑い話を持って帰ってくるよ。